2012年10月4日

島津邦弘著「山里からの伝言」お読みになった貴方に

島津先生の御本、お読み下さって有り難うございます。あの本は50年近く前に出版された、中国新聞社の「中国山地 上、下」、それから20年後に出版された「新中国山地」、それに続く3番目の「中国山地」だと理解しています。
見浦牧場は、最初から取材されました(最初の取材は新聞には乗りましたが、取材後の私の失敗で本には記載されませんでした)。3回の取材は私どもの牧場の歴史と完全にオーバーラップしているのです。
ご存じの様に中国山地の、ここ50年の衰退は目を覆うものがあります。過疎を通り越して限界集落、そして消滅への道をたどりつつあります。ここ小板も例外ではありません。お読みになってお気付きのように、記載された事例はこの流れをくい止めようとした多くの住民がいたと報告しています。しかし、その殆どが時代の流れに敗れたと。私も記事にするのなら敗退の歴史でなく前進の記録でなくてはと評したこともあるのです。
 
振り返ってみれば、中国山地は長い歴史を持っています。子供の頃から慣れ親しんだ石見神楽に始まり、樽床の平家落人説、芸北地区の尼子と吉川の抗争(見浦家も関ヶ原の落人)、浅野のタタラ製鉄、等々、数多くの興亡の歴史です。そして現在は経済大国、日本の大変動がもたらした中国山地の衰退の時期だと気付いたのです。なら必ずある次の隆盛に繋ぐ為には何を成すべきか、その提案が見浦牧場の生き方なのです。
それで島津先生に読後感想と一緒に私の文章をお送りしました。そして先生から一番嬉しかったと暖かいお返事を頂きました。
貴方にも島津先生にお送りした資料と同じものを差し上げます。どうか、お読み頂いて「山里からの伝言」の紙面の裏側に思いを馳せて、もう一度、読み返して頂けたらと思っています。

中島先生
ルポ 見浦牧場
岡部先生
見浦牧場からのメッセージ
金城牧場
背負うた子に教えられ
一貫経営のこだわり 

2012.7.6 見浦哲弥

0 件のコメント:

コメントを投稿

人気の記事